文芸的な、あまりに文芸的な

人生にあるのは意味ではなく味わいだと私は思っている(谷川俊太郎)

2017-12-13から1日間の記事一覧

夏目漱石『彼岸過迄』 ~近代的自意識に苦悩する男と、現実を生きる女

漱石は私の好きな作家だ。 漱石作品は基本的に新聞連載小説であるため、次の頁を早くめくりたくなるような話の展開なのがいい。漱石は、人間模様や会話もかなり上手い。 何より作品のテーマが「近代自意識という悩みと、それ以上に現実である女性関係」なの…