文芸的な、あまりに文芸的な

人生にあるのは意味ではなく味わいだと私は思っている(谷川俊太郎)

「捏造の科学者 STAP細胞事件」より STAP細胞事件とは何か

「不正」がテーマの読書会をするのだが、そこで発表する 「捏造の科学者 STAP細胞事件」(須田桃子)より、 STAP細胞事件とは何か レジュメを作ったのでここに載せる。 捏造の科学者 STAP細胞事件 (文春文庫) 作者:須田 桃子 文藝春秋 Amazon 2014年1月28日…

ガリレオ・ガリレイと天文学、そしてガリレオ裁判について

「科学」がテーマの読書会。 『チ。-地球の運動について-』という地動説を巡る漫画(完全なフィクション)を読んで、史実の地動説と宗教の対立がどうだったのか興味を持ったので、ガリレオ裁判について調べてみた。 チ。―地球の運動について―(1) (ビッグ…

筒井康隆『パプリカ』 読書会発表レジュメ

「夢(眠るときにみる夢)」がテーマの読書をするのだが、そこで発表する 筒井康隆『パプリカ』のレジュメ(要約と感想)を作ったので、ここに載せる。 パプリカ (新潮文庫) 作者:康隆, 筒井 新潮社 Amazon 筒井康隆『パプリカ』 紹介レジュメ 小説『パプリ…

「賭ける仏教: 出家の本懐を問う6つの対話」(南直哉)読書会発表レジュメ

今度、宗教について読書会をするのだが、そこで発表する本 「賭ける仏教: 出家の本懐を問う6つの対話」(南直哉)のレジュメ(要約)を作ったので、ここに載せる。 賭ける仏教: 出家の本懐を問う6つの対話 作者:南 直哉 春秋社 Amazon 忘れもしない、大宮…

「どうすれば愛しあえるの: 幸せな性愛のヒント」(宮台 真司,二村 ヒトシ著)読書会発表レジュメ

今度、性愛について読書会をするのだが、そこで発表する本 「どうすれば愛しあえるの: 幸せな性愛のヒント」(宮台 真司,二村 ヒトシ著)のレジュメ(要約)を作ったので、ここに載せる。 どうすれば愛しあえるの 幸せな性愛のヒント (ワニの本) 作者:宮台真…

鎌谷悠希『しまなみ誰そ彼』を読む ~LGBTというマイノリティの生き方と、コミュニティーの可能性を探った大傑作

鎌谷悠希『しまなみ誰そ彼』全4巻。 広島県尾道(おのみち)を舞台に、性と生の在り方を描いた作品だ。 本作は「生き方とコミュニティの可能性」を探った大傑作漫画だと思うので紹介したい。 しまなみ誰そ彼(1) (ビッグコミックススペシャル) 作者:鎌谷悠…

ぼくの精神病院入院日記 その4

精神病院入院日記、続きの更新に1年ほどかかってしまいましたが、それは飽きたのと、もうほぼ自分のことが出てこないからです。(これ以降意識は元気になったので、自分のことは書くことがない) とはいえまぁ、人様のことだけど仮名だし載せてもよかろうか…

第二十八回文学フリマ 編集後記&レポ

文学系同人誌即売会 第二十八回文学フリマ東京(5/6)に、 サークル「文化系女子になりたい」で出展参加しました。 ミニコミ「文化系女子になりたい 駄目人間について考える号」を300円で、30部頒布できました。初の完売でした。買っていただけた皆さん、ブ…

【告知】第二十八回文学フリマ東京 (5/6 月)参加します。サークル「文化系女子になりたい」(カ-12)

文学系同人誌即売会 第二十八回文学フリマ東京 に出展参加します。 bunfree.net 日時:05月06日(月) 11:00〜17:00 会場:東京流通センター 第一展示場(東京モノレール「流通センター」駅) 私たちのサークルは「文化系女子になりたい」、 ブースはカ-12です…

映画『若おかみは小学生!』論 ~死の側から覗く、おっこの成長物語

累計発行部数300万部を誇る人気児童文学シリーズの映画化である、アニメ映画『若おかみは小学生!』をみた。去年ネットで「この映画は凄い!」「泣けた!」とかなり話題になった作品である。 あらすじ。小学6年生のおっこは交通事故で両親を亡くし、祖母が経…

よしながふみ『フラワー・オブ・ライフ』を読む ~「正しくない」からこそ「正しい」、私たちの弱さ

『フラワー・オブ・ライフ』(全4巻)、今や大御所とも言ってもいい、よしながふみの少女コミックだ。 フラワー・オブ・ライフ (4) (ウィングス・コミックス) 作者: よしながふみ 出版社/メーカー: 新書館 発売日: 2007/05/25 メディア: コミック 購入: 6人…

第二十七回文学フリマ東京 編集後記&レポ

文学系同人誌即売会 第二十七回文学フリマ東京(11/25)に、 サークル「文化系女子になりたい」で出展参加しました。 ミニコミ「文化系女子になりたい 旅について考える」を300円で、26部頒布できました。買っていただけた皆さん、ブースに来て下さった皆さ…

極私的・今年度ベスト5マンガ 2018

初めての皆さんはじめまして。そうでない方はお久しぶりです、タムラ昭彦です。 私はそれなりの漫画読みでして、(正確には数えていないものの)年間200冊ほどの漫画を読んでいるはず。 今回は年末にはまだ少し早いけれど、今年私が読んだ漫画2018・ベス…

【告知】第二十七回文学フリマ東京(11/25 日)参加します。サークル「文化系女子になりたい」(キ-7)

文学系同人誌即売会 第二十七回文学フリマ東京に出展参加します。 文学フリマ東京 第二十七回文学フリマ東京 (2018/11/25) | 文学フリマ 日時;11月25日(日) 11:00~17:00 会場;東京流通センター 第二展示場 (東京モノレール「流通センター駅」徒歩1分…

岡崎京子『pink』を読む ~愛と資本主義の物語。この消費社会で、愛は勝つのか

今回は、岡崎京子『pink』を紹介したい。 pink 作者: 岡崎京子 出版社/メーカー: マガジンハウス 発売日: 2010/07/29 メディア: コミック 購入: 4人 クリック: 54回 この商品を含むブログ (23件) を見る 89年というバブル景気の絶頂期に描かれた作品である。…

ぼくの精神病院入院日記  その3

4月の終わりごろから2か月半ほど、精神病院に入院してました。 入院理由は、ストレスによる心因性の過剰水分摂取による水中毒でした。 入院中に暇つぶしに書いた日記を、忘備録として載せます。 ※以下出てくる人名は、当然ながらすべて仮名です。 ぼくの精…

若手歌人たち ~『桜前線開架宣言』山田航

山田航『桜前線開架宣言』という短歌アンソロジー本を読んだ。 桜前線開架宣言 作者: 山田航 出版社/メーカー: 左右社 発売日: 2015/12/24 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (6件) を見る 副題に「Born after 1970 現代短歌日本代表」…

みなもと太郎『マンガの歴史』 トキワ荘と劇画の時代

『風雲児たち』で有名なみなもと太郎、 歴史に詳しいだけでなく昭和の漫画史にも詳しいとのことで、 『マンガの歴史 1』という本 岩崎調べる学習新書 (1) マンガの歴史 1 作者: みなもと太郎 出版社/メーカー: 岩崎書店 発売日: 2017/08/19 メディア: 単行…

ぼくの精神病院入院日記  その2

4月の終わりごろから2か月半ほど、精神病院に入院してました。 入院理由は、ストレスによる心因性の過剰水分摂取による水中毒でした。 入院中に暇つぶしに書いた日記を、忘備録として載せます。 ※以下出てくる人名は、当然ながらすべて仮名です。 ぼくの精…

ぼくの精神病院入院日記 1

4月の終わりごろから2か月半ほど、精神病院に入院してました。 入院理由は、ストレスによる心因性の過剰水分摂取による水中毒でした。 入院中に暇つぶしに書いた日記を、忘備録として載せます。 ※以下出てくる人名は、当然ながらすべて仮名です。 4月某日…

夏目漱石『彼岸過迄』 ~近代的自意識に苦悩する男と、現実を生きる女

漱石は私の好きな作家だ。 漱石作品は基本的に新聞連載小説であるため、次の頁を早くめくりたくなるような話の展開なのがいい。漱石は、人間模様や会話もかなり上手い。 何より作品のテーマが「近代自意識という悩みと、それ以上に現実である女性関係」なの…

第二十五回文学フリマ東京・編集後記&レポ

文学系同人誌即売会・第二十五回文学フリマ東京(11/23)に、サークル『文化系女子になりたい』で出展参加しました。 23冊頒布して21人の方にお買い上げいただけました。 本誌に入りきらなかった漫画文学論、回文集、テレビ論などのおまけもそこそこ手に…

大傑作劇画・上村一夫『しなの川』。 再実写化するなら主役は誰?

とんでもない傑作漫画を読んだ。 どれくらい傑作なのかというと、私の「生涯で読んだ凄い漫画」ベスト2、3に食い込むのではないか、というレベルの傑作である。 自慢ではないが、私は32年の人生としては、結構な数のマンガを読んでいる(上には上がいるも…

田亀源五郎『弟の夫』を読む ~ゲイというマイノリティの物語に描かれる、<家族>という物語

田亀源五郎『弟の夫』全4巻。 ゲイエロ漫画界の巨匠が初めて一般誌で連載した、ゲイ男性と同居するホームドラマだ。 弟の夫 : 1 (アクションコミックス) 作者: 田亀源五郎 出版社/メーカー: 双葉社 発売日: 2015/06/12 メディア: Kindle版 この商品を含む…

【告知】文学フリマ東京(11/23 木・祝)参加します。サークル「文化系女子になりたい」(カ-25)

文学系同人誌即売会 第二十五回文学フリマ東京に出展参加します。 第二十五回文学フリマ東京 日時;11月23日(木祝) 11:00~17:00 会場;東京流通センター 第二展示場 (東京モノレール「流通センター駅」徒歩1分) 私たちのサークルは「文化系女子になり…

『エロ本黄金時代』にみる、伝説のエロ本ライター・奥出哲雄という男の栄光と転落

サブカル度数の高い傑作本を読んだ。 『エロ本黄金時代』(本橋 信宏,東良 美季)。 エロ本黄金時代 作者: 本橋信宏,東良美季 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2015/12/02 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る タイトル通り、「エロ…

極私的女優論:マンガ『私の少年』と、「私の妹」にしたい杉咲花

高野ひと深『私の少年』というマンガがある。 30歳独身恋人なしのOLが、ふとしたことから美形の少年に、夕方だけサッカーを教えることになることになり、そこから二人の交流が始まるマンガである。そこでは独身OLお姉さんと少年の、親子でもなく姉弟でもなく…

イベント「モテる大人のつくり方――アダルトビデオ監督・二村ヒトシに、女流官能小説家・深志美由紀が聞く!」レポ

「モテる大人のつくり方――アダルトビデオ監督・二村ヒトシに、女流官能小説家・深志美由紀が聞く!」という新宿でやったイベント(トークショー)にいってきました。メモしたことを公開。 二村といえば、恋愛指南本『すべてはモテるためである』(男向け)、…

こうの史代『この世界の片隅に』を読む ~戦時下という非日常でみつける<日常という奇跡>

こうの史代『この世界の片隅に』。 今アニメ映画が大ヒット中である。キネ旬の今年の邦画第1位にもなった。でも私はまだ映画は未見だ。年末年始で支出が多いから、映画代がないのだ(苦笑) この世界の片隅に 上 (アクションコミックス) 作者: こうの史代 …

オウム真理かるた

元オウム真理教のアレフが、教義を広めるためにかるたを作ったらしい。 たぶん堅苦しくて面白くないだろうから、私が、皆がもっと楽しむことのできるように「オウム真理かるた」を作ってみた。 あ ああいえば上祐い イニシエーション 修業するぞ 修業するぞ…